日本の海水浴(場)に関する知見②

 2005年の夏には「われこそは日本最初の海水浴場なり」とのたまうところが7箇所もありました。今はもっと多いかな。いずれももっともらしい理屈をつけていますが、結果としてはすべて落第です。昨年(2010)に讀賣新聞から2回、愛知県の某テレビ局から1回電話でインタビューを受けましたが、新聞には私の説を載せてもらいました。いわゆる海水浴場としては開場が最も早いのは岡山県(沙美じゃありませんよ)児島郡田之口村に明治14(1881)年8月10日に開設されたものです。浅口郡誌の記述をもとに沙美が明治13年に開設した、と主張するむきもおありでしょうが、明治16年6月14日付の山陽新報には「沙美浦海水浴場は昨年始めて開場せしが」とあって、明治15年開場ということが明らかです。あとあとまで残って、有名ではあったんですが、残念ながら日本初とは認められないばかりか、岡山でも2番目というわけです。論文はこのH/Pに掲載してありますから、ごゆっくりどーぞ。(続く)